4.業務の引継ぎ
始めにやること
退職が決まったら、引き継ぎ業務をしっかりと行いましょう。そのために、まず以下の2点を行いましょう。
①現在の仕事の業務量の確認をする
②スケジュールを立てる
①現在の仕事の業務量の確認をする
自分が、現在どれくらいの仕事を抱えているのかを、確認しましょう。営業や販売、クリエイティブ系、ITなどでお客様を持っている人はどれくらいのお客様がいて、パワーがどれくらいかかるお客様なのかをある程度、ABCなどのランクをつけるなどをしておきましょう。事務系の仕事は各業務を分野に分けてまとめておきましょう。
②スケジュールを立てる
ある程度の業務量を確認できたら、次はいつまでに何をやるかという大まかなスケジュールを立てましょう。引き継ぎに時間がかかるものや、お客様で早めに引き継いでおいた方がよいお客様などに関しては一番始めに行うようにスケジューリングをしておきましょう。資料を見れば誰でも引き継ぎができるようであれば、最悪資料のみを作成しておくというのでも充分です。とにかく、時間をかけて引き継ぐべきものとそうでないものを切り分けてスケジューリングしましょう。
円満退職にはきちんとした引き継ぎが重要
どんな人も、どういった理由であれ、お世話になった会社を退職する際には、円満退職をしたいものです。円満退職の意味を調べると
【これまで勤務してきた会社にて、お互いの納得・理解を形成し、スムーズな引継ぎを経るとともに後を濁さずに職を離れること】とあります。しかし、この言葉の通り、引き継ぎ業務ができている方は現実的には少ないのではないのでしょうか?
引き継ぎ業務の方法や態度によって、周りはあなたを評価しています。つまり、引き継ぎ業務がきちんとできたかどうかによって、周りの協力は変わってくるというわけです。円満退職をしたいのであれば、引き継ぎ業務を緻密に、しっかりと行うことをお勧めします。あなたの仕事を誰かが後任者として受けて仕事をするわけですので、丁寧に、誰がみてもわかるように書面にて残る形でまとめることをお勧めします。
注意すること
退職が決まると、「早く引き継ぎをしなければ!!」と思い、ついつい後任の担当者に「いつ引き継ぎしますか?」と迫っていく人が多いのですが、後任の担当者も他のお客様や業務を抱えている場合が殆どですので、相手に配慮しながら引き継ぎをしなければならないということを忘れないでおきましょう。
相手の状況を考えずに、引き継ぎ業務を進めすぎて、社内の雰囲気や後任者との人間関係をダメにしてしまうというのもよくあるケースです。まずは、後任者の業務量を聞き、把握した上で、自分が作ったスケジュール表を照らし合わせて、後任者の合意の元に、優先順位の高いものから引き継げるように進めていきましょう。
具体的な方法術
引き継ぎ時は、口頭のみは危険です!かならず、引き継ぎシートを作って業務をまとめておくとよいでしょう。できれば、手書きではなく、パソコンでExcelを使い、引き継ぎシートを作りましょう。引き継ぐ業務名を優先順位で書き出し、特記事項、注意すべきこと、必要なものが場所にあるか、課題、などの項目を記載します。また、いつのタイミングで引き継ぐかが分かるように、日付も記載しておきます。営業や接客・販売などのお仕事で得意先のお客様を担当している場合は、重要顧客から引き継ぎましょう。場合によっては後任者を直接連れて行って紹介するなどをすれば、お客様からしても、後任者の顔もわかり「しっかりと業務の引き継ぎができているな」と感じて頂けます。
お客様へ連絡するときの注意点
営業や接客販売などの仕事で得意先のお客様を持っている場合、退職することが事前に決まっていても、伝える時期については、必ず会社と相談してからにしましょう。退職のご連絡をお客様にする場合は、一ヶ月前に伝えるというのが一般的ですが、上司と相談し、いつになったらお客様に伝えてもよいかを擦り合わせしておくことが重要です。会社から指定された時期を破って早めに退職を伝えてしまった場合、後任がまだ決まっていない中でお客様も不安になる可能性もあり、会社としての対応を問われるため、今後の取引にも支障が出かねません。最後まで引き継ぎには手を抜かず、決められた時期に行うようにしましょう。
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